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学級目標づくり2014 ~みんなで夢をかなえよう!子どもたちの思いを集めたなりたい姿への第一歩~(2014.4.13追記) [特別活動]

今年も研究主任として自分のクラスの子どもたちの学級目標づくりを公開した。
ぼくは6年生を卒業させたばかりなので子どもたちとの付き合いはまだ4日目。
全員発表と宣言したものの、果たして子どもたちは勇気をもって話してくれるのか。
期待と不安の入り混じった今年最初の学級会だった。

<4/15追記>
参考までに授業前の板書計画に毛が生えたようなものを追加。
img016.jpg

その他には「元気が出る学級活動」の第一号に学級目標をつくり、子どもたちにそれを追究させることの意味が詳述されている。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ricky/index.htm

====以下、授業記録より=====
4月11日 第1回学級会

議題:みんなで学級目標をつくろう!
目当て:一人一人の思いをしっかり聞こう

方法:
① 事前に学級目標カードに①どんな学級にしたいか②一言で言うとなんという言葉になるかを書く。
② その一言を短冊(A5サイズを縦半分に切ったもの)にペン書きする。
③ 全員発表で言いたい人から学級目標の柱にしたい言葉とその理由を述べていく。
④ その思いに近い人から手を挙げて発表。(司会・板書は教師)
⑤ 近い考えは近くに貼り、まとまりを作っていく。
⑥ 最後に全ての思いを汲みとった柱を3つ決定する。

T 去年から学級目標を作って、それを目指してみんなで取り組んできましたね。みんなの「こんな学級になりたいな」っていう思いを集めて今年も学級目標をつく

ります。そのためにカードに書いてもらいました。とっても素敵な言葉を書いた人がいたので紹介したいと思います。
Cn Aさんや!
T そう。よく聞いてね。
A 私は夢をつくって、みんなの夢がかなえて行きたいと思います。
Cn (拍手)
T ぼくはこの言葉を読んでとっても感動しました。そこで3つの柱の上にあるテーマをこうしたいと思います。
(黒板に書く)
「みんなの夢をかなえよう!」
B でもさ。夢なんてかなわないよ。
T そうかな?B君はさっき学級代表に選ばれましたね。今年は引き受けてみようかなと思って手を挙げたんでしょ。「去年よりちょっと難しいことに挑戦したいな

」って思ったんじゃない?それがあなたの一つ目の夢だったんだよ。そして、それをみんなが受け入れた。あなたは今年夢をかなえた最初の人かも知れないね。
・・・さぁ、みんなもカードにたくさんの夢を書いてくれました。その夢を集めよう。そしてそれをひとつずつ叶えていく一年にしていきましょう。手を挙げて発

表します。「その思いに近いな」って思ったら付け足して行ってね。
C 「きずな」
Cn 近い!近い!近い!
C わけは「きずな」が深まると友達も増えるかも知れないからです。
Cn (拍手)
D 「友情」友達で助け合えば、きずなが深まるし、友達とすればできることも増えるからです。
Cn (拍手)
(以下、順に発表していく。貼りつける場所は発表した子どもと相談しながら近いもののまとまりを作っていく)
・・・
T これで全員発表してもらいましたが、なんだかちょうど3つのまとまりになりましたね。
このあたりは(と言いながらまとまりを丸で囲む)どの言葉にすればいいかな?クラスの友達関係のことが多いようだけど。
Cn 「きずな」「きずな」が全部をまとめてる気がする。
T それでいいですか?反対がないようなので「きずな」にしましょう。
T それでは、このあたりはどうしますか?ここは下級生や地域、世界・・・
Cn (笑)
T もっと広いところへ働きかけたいってことだよね。
B 「優しさ」がいいと思います。
T 去年の学級目標にも「優しさ」がありましたね。去年は自分たちの学級の中のことだったんだよね。
B 去年と一緒ではなく、レベルアップしていけばいいと思います。
T なるほど、去年なかなか上がらなかったみたいですが、さらにレベルを挙げてチャレンジしたいと。いいですか?では、決定します。最後のまとまりはどうしま

しょう?
E 「勇気」がいいと思います。けじめをつけるために注意し合うのにも勇気がいるからです。
T なるほど、それでいいですか?
Cn (拍手)
T そろそろ時間が無くなってきました。学級代表!今年最初の学級目標コールをお願いします。
F,G はい。
T 声をそろえて言ってね。
F,G みんなの夢をかなえよう!
Cn 「きずな」いっぱい。「やさしさ」いっぱい。「勇気」いっぱい。おー!
T せーの!
Cn ハッスル!ハッスル!!
T これで第1回学級会を終わります。気を付け!礼!
Cn 終わりましょう。

そのあと、話し合ってテーマの「みんなの」に「自分たちでかなえる」という思いを込めて「みんなで」に変更した。
「みんなの夢」を他でもない「自分たちで」かなえる意識を高めるいい話し合いができた。
子どもたちの「みんなで夢をかなえる」1年間の始まりだ。

続きを読む(板書の写真とワークシートはこちら)


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誰かの気づきをみんなで形にしていく子どもたちに育てるために [特別活動]

若手が書いた実践のまとめを読むといつも新鮮な驚きがある。
子どもたちと関わって同じことを経験していても見方が全く違うことがよくある。
ちょっとした部分の感じ方が違うと見え方が全く違うみたい。
ベテランの先生方も「話し合ってみないとダメね。分かってなかったことが分かった」って。

一昨日の話合いで一番印象に残っているのはPDCAのPが大事って話だ。
子どもたちが意欲をもって取り組み続けるためには「何をどうやって、どういう手順で進めるのか」をきちんと決めさせる必要がある。それはただやらせているだけではなかなか身に付かない。そのためにどうするか。

その先生は、帰りの会や掲示板で各係から「何をどうやってどういう手順で進めるか」という活動計画を知らせる場を作った。そして、その中からよくできているところを紹介した。発表の場に間に合わせるために子どもたちはそれぞれなんとか計画を立てる。

取り組みの内容や計画が提示されることでクラスのみんなにその進捗が見えるようになる。
高学年は委員会などの仕事があり、係の仕事と別の仕事が重なることが多い。それを察した子どもたちから「Aちゃんの仕事進めておこうか?」などと係を越えた協力関係が生まれてくる。

「見える化」することが大事なんだな。

計画を立てたらどうするか。
自分だけの計画だと思うとおりに進まなくても誰も困らない。
それでは進まないのでそれを発表してみんなの計画にしてしまう。
みんながその企画を楽しみにするようになれば、企画者はみんなのためにがんばらなければならなくなり、みんなもその実現のために力を貸してくれるようになる。

気付いたらまず声を上げる。
それに賛同した人たちが集まってみんなで活動をつくり上げていく。
そんな経験を子どもたちにさせてあげたいと思うのである。
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博労版「学級力」アンケート ~子供たちの主体的な活動を推進した成果~ [特別活動]

先日、「全校で特別活動の研究に取り組んで」という記事を書きました。
http://rixaw7.blog.so-net.ne.jp/2014-01-23-1
読んで頂けた方もいると思いますが、肝心のアンケート用紙をUPしていませんでした。

「学級力」は新潟大学附属小学校が強力にプッシュしている概念ですが、それは個人の力ではなく、集団の力として捉えられています。

新潟大学教育学部 附属新潟小学校の研究案内
www.fuzoku-niigata.jp

Facebookでつながっている埼玉の橋本先生と上記のページの件でやり取りしたので、そこからいくつか述べていきたいと思います。

1.子どもたちの主体的な活動を推進した成果は?
学級会で主体的な活動を推進すると、それ以外のところでも子供たちの参画意識は高まっていきます。子供たちにとっては学校生活に区切りはないようです。ひとつの場面で培われた力は他の場面でも生かされる傾向があります。特に6年生は委員会や縦割り活動で一人一人にリーダーとして活躍する場面があり、学級ではフォロー中心の子どもたちでもそのような場ではリーダーとしての力を発揮することができています。

2.「学級力」を上げるにはクラス替えをしない方がいいのか?
コミュニケーション能力の伸長を目指すなら、定期的に行った方がいいでしょう。担任で相談して様々なことを揃えたとしても、やはり各学級ではそれぞれの文化、価値観が育っていきます。そのギャップを乗り越えて相互理解を深め、協力してやり遂げた経験が次のステップになると思うからです。
学級力はより良いクラスにしていくために目指すべき姿としても機能すると思っています。だから、新しいクラスになって見かけ上、下がることはあるでしょうが、「子供たちの力としては高まっている」という状態になるのではないでしょうか。

3.「学級力」アンケートが測っているものは?
ぼく個人の考えでは「学級力」は具体的な力を測定しているのではなく、子供たちの自分達のクラスの雰囲気に対する評価だと思っています。これは学級目標達成度も同じですが、個人の力とは少し違います。「蓄積する力」というより、「目指そうとする力」。ベクトルって言えばいいのかなぁ?だから例えば、「創造的対話力」が低いときは、子供たちはその力が低いと思っているのですが、それは絶対評価で子供たちの姿として低い状態にあることを示しているわけではないのです。

4.学校が変わったのは特別活動の成果か?
アンケートをもとに昨年度や4月当初と比較していますが、いろんな要因がありすぎて、今回の変化を特別活動の影響だと断定することは難しいと考えています。しかし、教師側の指導として今年一番変わったのは特別活動の推進です。これまで教師主導だった学級づくりを子供たちにも参画してもらうことで、教師が子供たちの力を実感し、より深い信頼関係を築けたのは確かだと教職員の共通認識を持っています。

博労版「学級力」アンケート
学級力アンケート(博労版).docx
上記のアンケートは新潟大学教育学部附属小学校の許可を得て澤村が一部改変し、作成しました。
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