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全校で特別活動の研究に取り組んで [特別活動]

今年度、勤務校は県の研究指定校として、全校を挙げて特別活動の研究に取り組んできました。
ぼくは研究主任として、クラス全員の目指す姿として学級目標をつくり、学級目標達成度アンケートを使って自分たちの姿を振り返りながら進める学級活動の型を提案し、全ての学級でそれに取組んでもらいました。
学級目標の柱を明確に位置づけた係活動を中心に「よりよい学級、学校」を目指した自主的・実践的な活動を通して、子どもたち、教師、そして保護者の意識に明らかな変化が見られるようになったので、報告します。

指導の実際については、後ほど紹介することにして、まずは結果についてお知らせします。
まずは新潟大学附属小学校が推進する「学級力」を参考に、今年度、勤務校が特に力を入れた係活動を中心とした「集団的実践力」の項目を加えて作成した「博労版学級力チェック」の結果です。全校児童のデータを集計しました。
学級力全校.gif
どの項目でも順調な伸びを見せていますが、学級会に直接関係あると思われる「目標達成力」「創造的対話力」「協調性維持力」「集団的実践力」の4項目の伸びに遅れて、今年度の取組と直接関係ない「規律遵守力」が急に伸びています。
これは子どもたちが「よりよい学級・学校」を目指す雰囲気が高まることで、子どもたちの間にルールを守ることの意味が浸透していくことを示しているのではないでしょうか?

次に教師の評価です。こちらは子どもたちと同じ「学級力チェック」アンケートを用いて先生方に子どもたちの実態を4月当初と12月に評価してもらい、比較しました。
学級力教師.gif
「創造的対話力」の1項目である「話合いで新たな考えをつくる」で167%の伸び、勤務校で追加した「集団的実践力」の「係活動でよりよくする学級です」と「活躍を認め合える学級です」の2項目で162%の伸びが見られました。
指導に当たった教師自身も子どもたちの伸びを実感していました。

さて、最後は毎年12月に行っている保護者アンケートの結果を比較しました。
アンケートに協力してくださった280名の中で最高の評価をつけた人数を比較しました。
保護者アンケート.gif
カイ二乗検定でその人数を統計的に処理したところ、有意に上昇が見られたのは「児童や保護者の相談に真摯に対応している」(1%有意)、「学力向上のため、分かりやすい授業つくりに努めている」(5%有意)、「教師は児童理解に努めている」(5%有意)、「子どもたちは学校に行くのを楽しみしている」(10%傾向)となりました。

保護者は教師の児童や保護者への教師の対応に好感をもつようになり、「子どもたちが学校に行くことを楽しみしている」と感じるようになりました。そしてさらに、学校の学力向上策に対しても理解を示すようになったことが分かりました。

子どもたちが「よりよい学級、学校」を目指して主体的に行動する特別活動を推進することによって、子どもたちは自分たちの伸びを感じ、教師はその成果を感じています。さらに保護者もそれを実感するようになりました。
保護者アンケートの自由記述欄には「今年は学級会をきちんと指導していただき、子どもが家でその話をよくします。」というように特別活動の充実を喜ぶ声がたくさん見られました。

「学力、学力」と言われる昨今ですが、学級、学校の伸びて行こうとする雰囲気なしにはどんな教え方のテクニックも意味をなさないでしょう。保護者はやはり子どもたちが楽しく学校に通う姿に安心感を覚えるものなのではないでしょうか。

これからも子どもたちの自主的、実践的な取組を支え、これからの社会を生き抜く力を育てる特別活動の研究に努めていきたいと思っています。

学校がもし学習するためだけの場所だったら。 [特別活動]

「休み時間にも班長として掃除の役割分担を決めたり、委員会の仕事があったり、係活動で忙しかったり、ヒマな時間がありません。でも、そうしていると『高学年なんだなぁ』とちょっとうれしくなります」

普段は大人びた雰囲気の女子の日記。話を聞いてみたら価値観の違う友達とも仕事でふれ合えると楽しいんだとか。

学校がもし学習時間と自由時間しかなかったら、
子どもたちはその時々でたまたま気の合った仲間とだけしか付き合わず、
連帯感や人間関係の広がりは限定的なものかもしれない。

授業で学び合わせたり、仕事で協力せざるを得ない場面を設定したりすることで、様々な友達と出会うチャンスができるといいな。

子どもたちの自治能力を高める代表委員会づくり(2) [特別活動]

ダラダラといきさつを流しても飽きるので、代表委員会の指導におけるポイントをこれまでの改善過程からポイントを挙げてみます。

1)本時の流れをスムーズにする工夫
事前に各クラスの意見を回収し、本時の流れを想定する。
2)時間をかけずに決定する工夫
意見をカテゴリー化したものをあらかじめ提示し、反対意見の出なかったものは採択。
3)短時間で話し合うための工夫
反対意見のあったものについて掘り下げ、多数決で決定する。
4)全校に周知するための工夫
代表委員会ノートの活用。

久しぶりの晩酌が効いているので今晩はさわりだけで失礼します。
おやすみなさい!

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