子どもたちに一生役立つ経験を ～特別活動を通して鍛えたい力～

自分の周りの人間関係を自分たちの力で改善できたっていう実感をもったことがある人はいますか？

ぼくたちが学級活動を通して体験させたいと思っているのは人間関係改善の成功体験です。
子どもたちが学校で楽しみにしているのは友達とのふれ合い。不安を感じているもの実は友達関係なのです。

子どもたちに自分たちの集団の問題点を見つける目を育てたい。

どうすれば解決できるか。利害関係を調整しながら、よりよい方法を吟味する思考力を身に付けさせたい。話合いの成果を生かし、失敗を恐れずチャレンジする心を育てたい。そして、何より失敗から学ぶ強さを与えたい。

ぼくたちはそこにメスを入れようとしている。
それも教師が改善してあげるのではなく、子どもたち自身が問題を見つけ、その解決法を考え、実践を通してよりよくなっていくプロセスを実感として捉えさせるということです。ぼくはそれこそが特別活動の特質だと思っています。

どんな教科でも本当は先生が問題の答えらしきものをもっていて、そこに子どもたちを導いていく。でも特別活動では答えはありません。というか間違った答えを選び、うまく行かなかった体験だって重要な経験になるのです。子どもたちは失敗しながら、自分たちのあるべき姿について考えを深める。

これらは子どもたちの一生を左右する武器となるでしょう。

自分自身の力に対する自信。仲間と一緒に力を合わせた体験。苦労して問題を解決したときの達成感。人間関係の問題だけに一筋縄ではいきません。だからこそ、チャレンジする意味がある。チャレンジし続ける価値があるのです。