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「いのちの池」復活にまつわるできごと~失敗しないようにさせるのではなく、子どもも教師も失敗から学ぶ姿勢を~ [特別活動]

失敗からの学びを最大化するためには、ある出来事の責任者探し、問題が起きないように道をふさいでしまうのではなく、失敗に終わった原因を明らかにし、それを解消することでよりよい方向に向かおうとする努力が必要である。

今年度、勤務校での特別活動の研究は校内のそういう雰囲気づくりに寄与していると感じている。

3年生以上の学級代表と各委員会の委員長がよりよい学校にするために話し合う代表委員会。
それが開催されている間は、副委員長が中心となって委員会ごとに自主的活動を行っている。子どもたちが自分で考えた活動に取り組む時間だが、次第に目的意識もはっきりしてきて意欲的に取り組む委員会が増えてきている。

自分たちで見つけた課題について取り組む時間を与えられ、活動が動き出すと、子どもたちはその解決まで自主的に取り組もうとする意識が強くなってくるようだ。休み時間なども委員会のメンバーで集まって活動する姿が見られるようになってきた。

自主的活動の時間は原則、教師抜きでも活動するようになっているのだが、子どもたちの意欲が高まってくると活動が広がっていき、それに伴う課題も明らかになってきた。例えば、飼育栽培委員会は「生き物とのふれ合いを大切にしよう」と取り組みを進め、放置されていたビオトープの整備に乗り出した。

溜まったヘドロをかき出し、循環ポンプを起動させ、できた頃の美しい水が戻ってきた。細々と生きながらえていた睡蓮が今年は次々と美しい花を咲かせる。生き返った池を前に、子どもたちはその周辺の環境も整えたいと考えた。5年前に塗られ剥げるに任せていた木製の柵を塗り替える。
IMG_9041.JPG

これは実は担当教諭の許可を得ていなかった。

ペンキを使うとお金を使うということもあり、管理職と相談することにしたのだ。しかし進めたくて仕方ない子どもたちは用務員さんに直接掛け合って、ペンキを調達。塗り始めてしまった。そこを通りかかった低学年の児童が興味をもって手を出した。塗りたてのペンキで汚れた手を体操服で拭いた。

汚れた体操服を見た保護者が学校に相談に来て、一部始終が明らかになった。

「学校のために」と始めた活動であったとしても、やはり子どもたちが許可を得ずに活動を進めることには問題がある。

子どもたちの動きを把握するため、各委員会は自主的活動の計画を立て、担当の教師が確認、了承を受けた上で行うことにした。それと同時に、終礼の時間を使い、担当教諭がそれぞれの委員会の自主的活動の取り組みについて情報交換する時間を設けることになった。

情報交換をすることで委員会間の協調的な動きも期待できるかもしれない。

子どもも教師もやる気さえあれば、失敗から学び、よりよい活動に高めていくことができる。今年はそういうサイクルが確かに動き出している。

「特活なんて研究したことないから…」
という先生方の放課後もあちこちで繰り広げられる学活談義に手ごたえを感じる今日この頃なのであった。
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