子どもたちのやる気を引き出すコツ~漠然とした不安→瞭然とした有能感→漠然とした自信へ~ [生徒指導]
最近、「先生がかかわると子どもが変わった」と言われることが続いています。
うれしいが、正直言って、自分でも意識してやってきたわけではありません。
でも、その要因があるのなら(そもそもそんな力がぼくにあるのなら…だけど)、ちょっとでもヒントを残したいと思って書き始めました。
ぼくの特徴をひとつ挙げるとすれば、それはいつでも本気か冗談かわからない感じ。
子どもを見つけたらいつでも「どうからかって遊んでやろうか」と、企んでいます。
子どもたちは、ぼくが来たら「何が始まるのだろう」とある種期待(怯えじゃなければいいのだけど)を抱いているのではないでしょうか?
ぼくは子どもたちの行動を見て、ほめるときは思い切りほめ、叱るときは徹底的に叱り、できるまで指導します。
だから、やましいことがない子どもたちはニコニコ笑顔で迎えてくれます。
ぼくを見かけて姿を隠すような子どもたちはとっ捕まえて、無理やりハイタッチしたり、「がんばるぞー!」「おー!」などと強制的にコールしたりします。
多分大勢の子どもたちが面倒くさいと思っていることでしょう。
でも、ほめてほしい子、叱ってでもいいからかかわってほしい子、助けて欲しい子にとって少しでも役に立ちたいと思っています。
元気のない子に出会ったときにかける言葉は「元気?」です。
これは魔法の言葉です。ぼくの気遣いが子どもたちに伝わります。
元気のある子は「元気!」とハイタッチ。何か抱えている子は無言だったり、「さっきね…」と打ち明け話をしてくれることもあります。短時間でも聞いてくれる人がいるだけで、子どもたちは救われるようです。対応が必要なときは担任や保健の先生に伝えることもしています。
そして、一番大切にしていることは、子どもたちを信じることです。
明らかに嘘をついている子は「嘘をついて後悔している」ことを、
自信なさそうにしている子は「自信をもちたいと願っている」ことを。
子どもたちが今よりもより良い存在になりたいと願っていることを信じて支援しています。
今日、富山県の小学生が集まる相撲大会がありました。
いつも愉快なM君が珍しく沈んだ表情でした。
団体戦の選手に選ばれたのですが、5年生の選手が都合悪くなり、4年生なのにその穴埋めに出なければならなくなったのです。
1つ上の学年の選手たちとガチンコで勝負しなければならない。
これは小学生にとっては大変なことです。しかも相手は各校から選び抜かれた選手たち。
つらい気持ちになって当たり前です。
そこで、ぶつかり稽古の時に、
「お!強くなったなぁ。押しが強くなったぞ!」
とほめまくりながら、それでも本気で耐えてあげました。
そして、応援席でまだ沈んでいる彼に、
「大丈夫、それは信じてるぞ!君は強い!強くなった!精一杯やってこい」
と、声をかけました。
「大体、4年生の君が5年生とやるんや。負けてもともと、思い切って押してこいよ!」
というとさらにほっとしたような表情になりました。
この言葉がけで何か効果があったとすれば、漠然と抱いていた自分の技量に対する不安が、「押しが強くなった!」と強みを教えられることで明確な有能感に変わったということでしょう。
試合での彼の気合は素晴らしいものでした。
表情がきりっと引き締まり、ガッツポーズをとっています。
そして練習通りの押しの強さで見事勝利しました。その日の勝率は5割以上、チーム内でもナンバーワンでした。
試合が終わって返ってきた彼に、ぼくは声をかけました。
「ほらな。ぼくが信じた通りやったやろ!本当に君を信じてよかったわ。おめでとう!」
満面の笑みで先生方や指導者のみなさんに元気よくあいさつしながら帰って行きました。
「思い切ってやればできる」
そんな自分自身に対する漠然とした自信をもっている子は逆境に強いものです。
様々なことに挑戦させ、そこでの育ちを信じて見守る。
「信じてくれる人がいる」「見守ってくれる人がいる」
そんな気持ちが子どもたちの中に「自分はできる」という自信を育んでいくと信じています。
うれしいが、正直言って、自分でも意識してやってきたわけではありません。
でも、その要因があるのなら(そもそもそんな力がぼくにあるのなら…だけど)、ちょっとでもヒントを残したいと思って書き始めました。
ぼくの特徴をひとつ挙げるとすれば、それはいつでも本気か冗談かわからない感じ。
子どもを見つけたらいつでも「どうからかって遊んでやろうか」と、企んでいます。
子どもたちは、ぼくが来たら「何が始まるのだろう」とある種期待(怯えじゃなければいいのだけど)を抱いているのではないでしょうか?
ぼくは子どもたちの行動を見て、ほめるときは思い切りほめ、叱るときは徹底的に叱り、できるまで指導します。
だから、やましいことがない子どもたちはニコニコ笑顔で迎えてくれます。
ぼくを見かけて姿を隠すような子どもたちはとっ捕まえて、無理やりハイタッチしたり、「がんばるぞー!」「おー!」などと強制的にコールしたりします。
多分大勢の子どもたちが面倒くさいと思っていることでしょう。
でも、ほめてほしい子、叱ってでもいいからかかわってほしい子、助けて欲しい子にとって少しでも役に立ちたいと思っています。
元気のない子に出会ったときにかける言葉は「元気?」です。
これは魔法の言葉です。ぼくの気遣いが子どもたちに伝わります。
元気のある子は「元気!」とハイタッチ。何か抱えている子は無言だったり、「さっきね…」と打ち明け話をしてくれることもあります。短時間でも聞いてくれる人がいるだけで、子どもたちは救われるようです。対応が必要なときは担任や保健の先生に伝えることもしています。
そして、一番大切にしていることは、子どもたちを信じることです。
明らかに嘘をついている子は「嘘をついて後悔している」ことを、
自信なさそうにしている子は「自信をもちたいと願っている」ことを。
子どもたちが今よりもより良い存在になりたいと願っていることを信じて支援しています。
今日、富山県の小学生が集まる相撲大会がありました。
いつも愉快なM君が珍しく沈んだ表情でした。
団体戦の選手に選ばれたのですが、5年生の選手が都合悪くなり、4年生なのにその穴埋めに出なければならなくなったのです。
1つ上の学年の選手たちとガチンコで勝負しなければならない。
これは小学生にとっては大変なことです。しかも相手は各校から選び抜かれた選手たち。
つらい気持ちになって当たり前です。
そこで、ぶつかり稽古の時に、
「お!強くなったなぁ。押しが強くなったぞ!」
とほめまくりながら、それでも本気で耐えてあげました。
そして、応援席でまだ沈んでいる彼に、
「大丈夫、それは信じてるぞ!君は強い!強くなった!精一杯やってこい」
と、声をかけました。
「大体、4年生の君が5年生とやるんや。負けてもともと、思い切って押してこいよ!」
というとさらにほっとしたような表情になりました。
この言葉がけで何か効果があったとすれば、漠然と抱いていた自分の技量に対する不安が、「押しが強くなった!」と強みを教えられることで明確な有能感に変わったということでしょう。
試合での彼の気合は素晴らしいものでした。
表情がきりっと引き締まり、ガッツポーズをとっています。
そして練習通りの押しの強さで見事勝利しました。その日の勝率は5割以上、チーム内でもナンバーワンでした。
試合が終わって返ってきた彼に、ぼくは声をかけました。
「ほらな。ぼくが信じた通りやったやろ!本当に君を信じてよかったわ。おめでとう!」
満面の笑みで先生方や指導者のみなさんに元気よくあいさつしながら帰って行きました。
「思い切ってやればできる」
そんな自分自身に対する漠然とした自信をもっている子は逆境に強いものです。
様々なことに挑戦させ、そこでの育ちを信じて見守る。
「信じてくれる人がいる」「見守ってくれる人がいる」
そんな気持ちが子どもたちの中に「自分はできる」という自信を育んでいくと信じています。
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