PCでデザインの授業を(2) [ICT]
この授業を成立させる上で、一番難しかったのは授業づくりに協力してくださる先生方を納得させることだった。
(1)子どもたちは自分の手で描く経験を通して、技能やセンスを磨いていく。手描きしか認めない。
(2)プロがデザインに使うような仕組みを子どもが理解できるのか。
(3)機械なんてトラブルがつきもの、当日動かなかったらどうするのか。
(1)に関しては、図工でもデッサン力を求めているわけではない。
昨日の記事でデザインを楽しむためには、それ以外の面倒な作業を省けるPCでの作業が有効であることはお分かりいただけたと思う。それに、完全に手描きをやめるわけではなく、あくまで自分の手描きしたものを取り込んでの作業である。子どもたちはレイアウトによる構図の変化を学ぶことになる。これは子どもたちにとって全く新しい思考の方向性だと考える。
(2)については、先生方の前で実際にぼくが手描きしたものを取り込み、レイアウトするまでをプレゼンすることでクリアーした。あまりに簡単にできるので逆に拍子抜けした様子だった。
(3)は、みなさんに配線の整理や机の整頓などを手伝っていただき、校内に使われていないPCを運び込んで3台の予備機を用意することで解決。助かりました。
さて、子どもたちは自分の完成イメージに従ってパーツに分けて描き、それを配置して自分なりのレイアウトを完成させた。本校での研究は2年目。今年の子どもたちは去年の6年生の作品を見られるのでそれだけでかなりイメージを描きやすい。
しかしながら、やはり画面の端からはみ出るような作品はほとんどなく、やはり円の中に描くという初めての行為が子どもたちを委縮させているように感じた。
そこで、昨年の作品からデザインをより良くするためのヒントを抽出し、子どもたちに提供したいと思った。
子どもたちの作品に足りないと感じたレイアウトの工夫は7点。
(1)曲げる(変形)
(2)数
(3)重なり
(4)大きさ
(5)背景
(6)位置
(7)はみ出し(トリミング)
これらが顕著に表れている作品を昨年度の作品から探し出し、それが明確に表れるように教材を作成した。
これらを順に提示しながら、昨年の作品に使われている工夫を考え、それを用いてデザインを見直す活動を行った。
説明した内容を思い出すためのものとして作ったカード。
結果、子どもたちのデザインは劇的に変わった。
画面をどんどんはみ出し、丸い盆の外にも広がる世界を感じさせるデザイン。
漆塗りの黒い空間を効果的に生かしたデザイン。
どれも子どもたち自身が自分の感性で作り上げた作品である。
参観者から「どの子も一流のデザイナーに見えました」という声が聞かれた。
一番うれしい言葉だった。
デザイナーに見えたということは、子どもたち一人一人が自分の作品をより良くするために感性を働かせながら深く思考していたということだろう。改めて写真を見ると、前時のデザインと本時のデザインを比べ合わせながら考える子どもの真剣な表情がたくさん写っていた。
子どもたちに何を学ばせるか。
授業のねらいに沿って、それ以外の要素をできるだけ省いていく、そのための方法としてフォトレタッチソフト使ってみた。予想以上の成果が上がったと感じている。
残念ながら、このBlogでは子どもたちの写真は乗せないことをポリシーにしている。
ぜひ、勤務校のホームページや北日本新聞社のWEBページなどでご覧いただきたい。
勤務校
http://www.city-takaoka.jp/bakurou/22/ayumi/mono-deza.html
北日本新聞社
http://webun.jp/news
(1)子どもたちは自分の手で描く経験を通して、技能やセンスを磨いていく。手描きしか認めない。
(2)プロがデザインに使うような仕組みを子どもが理解できるのか。
(3)機械なんてトラブルがつきもの、当日動かなかったらどうするのか。
(1)に関しては、図工でもデッサン力を求めているわけではない。
昨日の記事でデザインを楽しむためには、それ以外の面倒な作業を省けるPCでの作業が有効であることはお分かりいただけたと思う。それに、完全に手描きをやめるわけではなく、あくまで自分の手描きしたものを取り込んでの作業である。子どもたちはレイアウトによる構図の変化を学ぶことになる。これは子どもたちにとって全く新しい思考の方向性だと考える。
(2)については、先生方の前で実際にぼくが手描きしたものを取り込み、レイアウトするまでをプレゼンすることでクリアーした。あまりに簡単にできるので逆に拍子抜けした様子だった。
(3)は、みなさんに配線の整理や机の整頓などを手伝っていただき、校内に使われていないPCを運び込んで3台の予備機を用意することで解決。助かりました。
さて、子どもたちは自分の完成イメージに従ってパーツに分けて描き、それを配置して自分なりのレイアウトを完成させた。本校での研究は2年目。今年の子どもたちは去年の6年生の作品を見られるのでそれだけでかなりイメージを描きやすい。
しかしながら、やはり画面の端からはみ出るような作品はほとんどなく、やはり円の中に描くという初めての行為が子どもたちを委縮させているように感じた。
そこで、昨年の作品からデザインをより良くするためのヒントを抽出し、子どもたちに提供したいと思った。
子どもたちの作品に足りないと感じたレイアウトの工夫は7点。
(1)曲げる(変形)
(2)数
(3)重なり
(4)大きさ
(5)背景
(6)位置
(7)はみ出し(トリミング)
これらが顕著に表れている作品を昨年度の作品から探し出し、それが明確に表れるように教材を作成した。
これらを順に提示しながら、昨年の作品に使われている工夫を考え、それを用いてデザインを見直す活動を行った。
説明した内容を思い出すためのものとして作ったカード。
結果、子どもたちのデザインは劇的に変わった。
画面をどんどんはみ出し、丸い盆の外にも広がる世界を感じさせるデザイン。
漆塗りの黒い空間を効果的に生かしたデザイン。
どれも子どもたち自身が自分の感性で作り上げた作品である。
参観者から「どの子も一流のデザイナーに見えました」という声が聞かれた。
一番うれしい言葉だった。
デザイナーに見えたということは、子どもたち一人一人が自分の作品をより良くするために感性を働かせながら深く思考していたということだろう。改めて写真を見ると、前時のデザインと本時のデザインを比べ合わせながら考える子どもの真剣な表情がたくさん写っていた。
子どもたちに何を学ばせるか。
授業のねらいに沿って、それ以外の要素をできるだけ省いていく、そのための方法としてフォトレタッチソフト使ってみた。予想以上の成果が上がったと感じている。
残念ながら、このBlogでは子どもたちの写真は乗せないことをポリシーにしている。
ぜひ、勤務校のホームページや北日本新聞社のWEBページなどでご覧いただきたい。
勤務校
http://www.city-takaoka.jp/bakurou/22/ayumi/mono-deza.html
北日本新聞社
http://webun.jp/news
2010-10-29 22:58
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