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【用語変更・さらに加筆】第2回目の公開授業~相互理解を深める時間を生み出すための8つの条件~指導案付き [特別活動]

5月2日に授業研究を予定していた先生が止むを得ない事情ででできなくなったので急きょぼくのクラスがピンチヒッターをすることになった。
当初の予定では6月5日に行うつもりだった内容を前倒しして行った。
決まったのは4月28日。
29日に指導案をひねり出して、子供たちに指導できたのは2日間。
実態を取るのが精一杯という状況で望んだ授業はやはり惨憺たるものだった。

====加筆====
「惨憺たるもの」と言っても子供たちは一生懸命に意見を交わし、司会者グループもそれをまとめようとがんばっていた。
授業が終わったあと、司会者はこれまで見たことの無いような疲れた表情で「今日は疲れたぁ~!」と振り返って見せたほどである。
惨憺だったのはぼくの支援が空振りだったということだ。そのせいで子供たちの相互理解を深める場をつくることができず、多数派が少数派を説得するような苦しい授業になってしまった。
====加筆終わり====

しかし、成果はあったこの授業で「学級会で子供たちが相互理解を深める授業にするためには何が必要なのか」を考えることができたのだ。

ぼくの考える子供たちの条件は4つ。
1)子供たちにとって必要感のある議題である。
2)子供たちが実践活動の内容を十分理解している。
3)子供たちがお互いの意見に関心をもっている。
4)子供たちが相互理解を深めるための話し方を知っている。

これだけの条件がそろっていても、やはり子供たちだけではなかなか議論を深めることは難しい。
そこで、教師は効果的な場面を捉えて適切に出る必要がある。子供たちの話合いが深まるチャンスを逃さず、立ち止まらせたり、ふり返らせたりするためである。そうしなければ子供たちは適当に意見を言い合って、安易に多数決をし、「勝った」「負けた」で終わってしまう。
それでは分かり合いなど起きるはずもない。

そこで、教師の条件として、
5)子供たちの意見を把握している。
6)子供たちの関係を理解している。
7)子供たちの意見の裏にある事実を捉えている。
8)子供たちに気付かせたいものを明確にもっている。
ことが必要である。

意見が順番に出されて、賛成と反対が別れ、多数決で終了するような授業をしているだけでは、いつまでたっても子供たちの生き方に対する考えが深まる学級会にはならない。

今回の授業では当日の朝、まず2番で問題が起きた。少なからぬ子供たちが学級対抗集会のルールを把握していなかったのだ。あとは推して知るべし。そこから5番子供たちの意見の把握があいまいになり、7番が揺らぐ。持ち上がりではないクラスで1か月経たない状態なので6番も厳しい。

ただ、今回の授業で「男女一緒の方が『きずな』が深まる」「苦手な女子がいたらぼくたちが守る」という発言が繰り返し出てきたことは良かった。子供たちは実践活動を楽しむだけでなく、より明確な目的意識をもって取り組むことができるだろう。

それこそが「為すことによって学ぶ」特別活動における学級会の一番の目的なのだから。

授業はひどかったが、指導案は参考になるかも知れない。
よろしかったらご覧ください。
4-1gakkatsu20140502.pdf

子供たちの実態を意見一覧表としてまとめ、事前に子供たちに手渡し全員が読み合って授業に臨んでいる。
20140502.jpg

====加筆2====
この記事に対して友人(まだ直接お会いしたことはない!)の橋本先生より以下のようなコメントがあった。
~~~~
「分かり合い」の箇所に「相互理解」を置き換えて再読してみたところ、興味深い点に気付きました。

澤村さんは、「相互理解を進める学級会の条件」について、児童の側から4点、教師の側から4点挙げてますが、教師の4点こそ「相互理解」に欠かせないものではないかということです。

つまり、教師の4点についても、児童に求められるのではないかということです。
~~~~
まさにその通りなのだ。
ぼくの学級会の授業で目指している最終的な目標は「教師が全くでなくてもできるようになること」だから、教師の出番はそのまま子供たちに目指してほしい話合いでのふるまい方なのである。

一人一人が互いの思いに関心をもって聞き合い、相互に理解を深めた上でよりよい集団決定を目指す。
そんな子供たちを育てていきたいと思っている。
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