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楽な伸びる泳ぎでどんどん上達!~水泳の極意は「ふしうき」にあり~ #水泳 #教育 #体育 [体育]

今年の夏休みは音楽練習と水泳練習のセットで10日間の登校日をセットした。
昨日の午前中の水泳ではみんなかなりきれいな泳ぎになっていた。
登校日の度に1時間以上泳いでいるので上手くなるのも当たり前だ。やっぱり距離泳ぐことは大事。今年は「伸びる泳ぎ」を指導し続けてきたのでみんな楽に泳いでいる。これはぜひ試してほしい。

泳げないのはどんな子だろうか?
だいたいは水の中が怖い子だと思っていい。緊張から水の中でこわばり、手足が伸びないためにどうしても水の抵抗が大きくなってしまう。それを解消するためにはゴーグルをつけることがものすごく有効だ。

昔は水の中で目を開けさせることにこだわる先生が多かったが、今は感染症を避ける意味でもゴーグルをつけた方がいいと思っている。水の中が見えると怖がっていた子がプール大好きになるのは本当にうれしかった。近視の子にもゴーグルは有効である。高価だができれば度付きゴーグルがいい。

さて、伸びる泳ぎをどうやって身に付けさせるか

まずは陸上でまっすぐ上に手を伸ばし、鰹節(マグロ?)のようになった形を覚えさせる。
肘を伸ばし、腕の下に頭が入るようにしっかり固定。掌を引っ張ってもらっている状況を想像させ、水の抵抗になるようなところがひとつもない状態で泳ぐのが一番効率的であることを理解させる。

その次は水の中に入って壁キックから「ふしうき」の練習だ。
実はこれが一番大事。
息が続かなくなったところで立ち止まらせて、距離を競い合う。毎時間この競争にしっかり時間をかける。
ふしうきさえきれいにできれば楽な泳ぎは目の前だ。その形をできるだけ長く続けるように意識させる。

クロールでも平泳ぎでも最も抵抗の少ないこのふしうきの形(ストリームライン)に素早く戻り、それを長く続けることで楽に泳ぐことができる。それを徹底する。何回も何回も言う。クロールの練習で一番効果があったのは、「伸びる泳ぎ」の練習法だ。

クロールで一番抵抗が大きいのは水のかき始めなのだ。
ストリームラインを意識できない子どもたちは「とにかく前に進まなければ!」と一生懸命に漕ぐ。右手が漕ぎ終わらないうちに左手も漕ぐくらいの気持ちでどんどんかいている。でも、それは全て水の抵抗になってしまう。進むためにしていることで実はブレーキをかけている。

一番効率的なのは水をかく腕以外は全てふしうきの形のままで保ち、まっすぐに伸びていることだ。
だから、右手でかいている間、左手はまっすぐ前に伸ばしておく。よく初心者への指導で、「かいた手とこれからかく手を頭の上でタッチしてからかきましょう」という練習をするがあれは理にかなっている。

問題はその意味が分かっているかどうか。
理由を教えないせいで子どもたちは本気になったとき、ついつい両手で同時にかこうとしてしまう。それではいけない。「伸びることが効率よく進むことになる」と実感させなければならない。そのための練習法を今年から試してみた。「伸びる泳ぎ」の練習である。

右腕でかく間、左腕を伸ばしておくことを意識させるために、まず片手だけで泳がせてみる。息継ぎする方の腕だけで泳ぎ、反対側の腕は伸ばしておく。ついでに伸ばした腕に耳を付けたまま息つぎすることも意識づける。そして、体の周りを水が流れていくことを感じさせる。
次は「右腕で2回、左腕で2回」と交互に漕ぐ練習。これだけやると子どもたちの泳ぐということへの意識が変わる。長い間スイミングスクールに通っていた子も「楽に泳げる!」と驚いていたし、去年まで5mしか泳げなかった子が今日は25mを超えて36mを達成した。

楽に泳ぐには「リラックスして浮くこと」と「漕いでいるところ以外は伸びていること」が大事だ。そのカギはふしうきにある。力んでこわばって無駄な力を使っている子どもたちにぜひ教えてあげて欲しい。気持ちよさそうに楽しそうに泳ぐ姿が見られるはずだ。

=====
という話をつぶやいていたら、水泳の講師経験がある@Kissy1917さんから、
「そうなんです、いかに楽に泳ぐか、ちょっと大きい子だったら掻き数少なく泳ぐとか、 速さだけでない目標持たせてあげると、水泳好きになると思います\(^o^)/」
というコメントを頂いた。
そう言えば、子どもたちが伸びる泳ぎを意識し出したのは上手な子どもたちのよく伸びた泳ぎを見せてからだったかもしれない。
「百聞は一見にしかず」
とはよく言ったものだ。
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普通の子どもたちのための目標のもたせ方 ~勝ち負けじゃなんだか寂しい~ [体育]

1.意外なチャレンジ
昨日、長女が卓球大会に出場した。
彼女は運動が苦手である。
保育園の頃から一度も徒競走で1位になったことはなく、球技もぎこちない。
妻の足の遅さと、ぼくの球技音痴が同時に遺伝したせいと、過保護に育てすぎて、いろいろな運動に触れるチャンスを奪ったせいだと反省している。

よもや、
「卓球大会に出たい!」
と言い出すなどとは思いもよらなかった。

聞くと、友達の誘われたからだという。
本当はやりたくもないだろう。
やる前から勝てないのは分かっている。
それでも友達とふれあう機会を増やす方を選んだことをうれしく思った。

2.最初の目標
家での練習は主に母が付き合ってくれた。
リビングのテーブルを卓球台に見立て、両端で打ち合う。
一度はぼくも付き合った。母より弱くて練習になったという。さすが親子(笑)

そして、あっという間に試合の前日になった。
ぼくはイベントに参加させるとき、その目標を一番大切にする。
目標を立てて、それに向かって努力することがそこからの学びを最大にすると思っているからである。

聞いてみると娘は、
「目標は1勝することだ」
と語った。

3.いい目標の条件とは
目標にはいい目標と、悪い目標がある。
ぼくの考えるいい目標の条件は3つある。

①達成できたかどうかが客観的に判断できること。

長期休業の目標を書かせると
「勉強をがんばる」
などと書く子がいるが、これは最低だ。
なぜなら、どうなることが達成したことになるのかが全く分からない。
達成感を得るためには、
「1日〇分間集中して勉強する」
とか
「毎日〇ページ自習する」
などの具体的な目標を立てる必要がある。

②自分の力でコントロールできること

勝つか負けるかは自分の力だけではどうにもならないことがある。
相手がめちゃくちゃ強ければ、どんなに努力しようが勝つことは難しい。
だから、勝つことを目標にしたら、自分の努力よりも重要な運の要因が関ってくる。
もちろん、大会で優勝をねらうような選手なら、そのような目標を立てる必要があるだろうが、うちの娘のような普通の子どもが勝つことを目標にしたら不幸になるだけだ。

そうした場合、もっと自分の行動に近い部分での目標をもつことが本人のやる気や達成感を増すための近道になる。

③達成できる確率が5分5分に近いこと

できたことをほめられ続けた子どもたちは最初から達成しやすい課題を選び、過程をほめられ続けた子どもはより高い目標を目指すという。
ぼく的には「できるかどうか微妙だな」と感じるギリギリの線をねらった方がやる気が出ると感じる。
これは本人の性格によって違うのかも知れない。

3.彼女の目標は

「1勝」
という目標を聞いたときぼくは思わず、
「勝つって言うことを目標にしたらつまらんよ。自分ができたかどうかはっきりする目標にすれば?」
って問いかけた。
しばらく考えて彼女は、
「じゃ、サーブの成功率にする。9割入れる」
と決めた。

4.最高の結末
予選は3試合行う。
ぼくは娘の実力をよく知っている。
だから内心、
「絶対勝てないだろう」
と、思っていた。

1試合目、2試合目と立て続けに負けた。
明らかに相手が強かった。

そして3試合目。
ジュースを繰り返して、ギリギリで逆転勝利。
自分からミスをせず、相手のミスで粘り勝ったという。

サーブの成功率はなんと100%。
「がんばったねぇ」
とねぎらうぼくに娘は、
「最後の子、調子悪そうでかわいそうだったな」
と話した。

小さな勝ちにおごらず、これからも相手を思いやる心をもった人に育ってほしいと思っている。
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子どもたちが楽しみながら泳力を伸ばす10分間泳 [体育]

ぼくもEdupediaで人気記事のBEEGEEさんの「水泳指導~25mをとにかく泳がせる」(http://edupedia.jp/entries/show/8)とほぼ同じことをやっています。
とにかくケノビが大事ですが、それと同時にやっているのが10分間泳です。

10分間泳は、とにかく10分間泳ぎ続ける活動です。
息継ぎができない子はすぐに立ってしまいますが、立ってしまってもすぐに泳ぐように指導します。
とにかく10分間泳ぎ続けるのです。
水泳は泳いだ距離によってその動きが洗練されていきますからとにかく距離を泳がせることが大事だと思っています。

では、どのように進めればいいか。
準備運動が終わったら、水浴び、ボビング、プールの横(10mほど)でケノビ大会(バタ足、息継ぎなしで一番遠くに行った人が優勝)と進めて、一旦上げます。

次はプールサイドで泳ぎ方の基本を教えます。
ケノビの姿勢を取らせて確認。腕のかき、バタ足などを日替わりで教えます。

腕のかきの練習は、右右、左左、右右、左左…。と2回ずつかきながら泳ぐ練習をすると伸びがでて無駄のない美しい泳ぎになってきます。

バタ足は思い切ってひざを曲げないように指導した方がいいようです。

これらの練習が終わったら、10分間泳です。
10分間泳では、とにかく自分の泳げる(立ってもいい)回数を増やすことを目標にします。
ルールは、
1.右側通行で泳ぐ。
2.コースごとに速いもの順で泳ぐ。
3.後ろの人に足首を触られたら、道を譲る。
4.自分の泳いだ回数を数えながら泳ぐ。
です。

10分経ったら笛を吹いて上がらせ、50m区切りでその日の成果を聞きます。
6年生でも700m泳げる子は稀ですが、得意な子も苦手な子も自分の目標をもって取り組み、続けるうちにどんどん伸びていきます。

10分間泳はちょっとがんばれば、伸びが大きくなるので子どもたちが自己有用感や達成感を感じやすいという利点があります。
指導者も子どもたちの伸びを喜び、「やったね!」「がんばったね!」と認めて、さらにやる気を引き出しましょう!
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