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トラブルはチャンス!~運動応援練習での男女の対立より~ #特別活動 #生徒指導 [特別活動]

運動会の応援練習である色団が男女でまっぷたつに割れて言い合いをしていた。

「女子はアイデアも出さずに文句ばかり言う」
「男子は勝手に決めてごり押しする」
と平行線だ。

騒ぎを聞きつけた6年担任の2人が司会を務め、車座に座って話し合うことになった。始めは「応援歌はどちらが相応しいか」という話合いだったが、最終的には取り組み方の話になった。

激しい対立が出てくるにはそれなりに理由があるものである。

男子「妖怪ウォッチがいい!」
女子「AAAがいい!」
と言い合ってなかなか終着点が見えなかったが決め手になったのは、
「何のために今ここで話し合っているのか」
という投げ掛けだ。

多数決でごり押しすれば物事は進むがお互いの気持ちは離れ、一体感は決定的に失われる。色団の結束を崩壊させてもそれは押し通すべきことなのかを考えさせた。

「一緒に応援を作りたい」という双方の思いを確認した後で、「そのためにどうするか」と水を向ける。

そうすると、女の子たちがそもそもの始まりを語りだした。

応援練習が始まった日、ひとつの案を出したあと、男子はさっさと遊びに行くようになり、残された女子が他の団のアイデアを見ながら不安になった。代替え案を出しても、男子は「もとのままでいい」の一点張り。焦って次の案を出しても話にならない。そこで女子の怒りが爆発した。聞けば聞くほどごもっともと言うしかない。

そこまで聞いて、男子は急に神妙な顔つきになった。
自分たちにも非があったことに気付いたのだ。

男子の代表が謝罪してからは「習い事で帰ってしまった女の子にどう納得してもらうか」ということについて意見を出し合った。

応援団長は素直に謝る。
そのこと一番仲良しの女の子が説得役を買って出た。

その話合いの中で男女関係なくベクトルが揃ってくるのを感じた。

最後は色団長の団結コール。
団長と子供たちの声が放課後の校舎に響き渡った。
チームが出来ていく瞬間を見られた素敵な時間だった。

これまで8回6年生を担任してきて、ここまで険悪な雰囲気になったのは初めてのことだ。ぼくはそのことを正直に伝え、
「これだけ大きく沈んだんだから、でっかいジャンプをしろよ!」
と、檄を飛ばしてさよならを言った。

月曜の子供たちの顔を見るのがまた楽しみになった。
不謹慎かも知れないけど、楽しかったなぁ。

これだから教師は辞められない。
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