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年始のごあいさつで獅子舞存続の方法を考えた [地域]

あけましておめでとうございます。
今年は、論文や報告書を書くでもなく、ただひたすらに家族とぼんやり過ごしている。

元日は早朝から村のお宮にいって新年のお祓いを受けてきた。
ぼくの村では、毎年そのお祓いの後、その年に厄年や還暦になる方のお宅に呼ばれてごちそうになる。
参加するのは青年団を卒業したOBが入る「親和会」と、さらにそれを卒業した「友心会」のメンバーだ。
青年団は年に一度4月15日に一番近い土曜日に開催される祭りの獅子舞が仕事の中心なので、集まるといつも獅子舞の話になる。

ぼくの村では若年層が激減し、獅子舞が存亡の危機にさらされている。
数年前、笛の吹き手がいないことが問題になったとき、ぼくは笛の師匠髙﨑昌志さんにお願いしてビデオを撮影し、DVD化した。一枚ずつ地道に配布して回った結果、徐々に笛に興味をもつ人たちが増えてきて、今では5~6名の吹き手が参加するようになった。
ぺっぺ隊「練習用DVD」
(ただ今UPLOAD中。.isoファイル約1.6GB 後ほど更新します)

今度は回し手である。
若者が急速に減少したために、100軒ほどある住宅を一晩かけて練り歩くときにどうしても天狗と獅子の回し手が足りなくなるのだ。

祭りの当日は昼の12時にお宮に上がり、お祓いを受けてから1軒1軒の家を回って獅子舞をする。1軒につき最低2曲。お祝い事があると「ハナ」と呼ばれるご祝儀が打たれ、曲目が追加になる。一晩中舞い続け、練り歩いて、「宿」と呼ばれるお宅に上がって休憩する。そこではオードブルや酒、ジュースやお菓子などが振る舞われる。最後は村の中心にある小学校で授業参観の朝、子どもたちの前でおめでたい曲目を舞って終わりにしていた。
それが午前8時ごろである。

獅子舞を順番に舞っている青年団の若者は、一晩でくたくたになる。
一緒に回っているぼくたち中年も疲れるが、若者たちががんばっているのを見ると元気が出る。
特に仲のいい友達や、お祝い事のあった家では、「親和会」のメンバーもスペシャルゲストとして舞うときもある。

そんな風にして半ば根性だけで存続しているのだが、その苦しさを知っているだけに厳しい指導ができない現状があるらしい。(ぼくはもともと全くのよそ者だったので、獅子舞は全く分からない。もう体も動かないし)

「親和会」のリーダーは、「獅子舞のレベルが下がっている」という。
そこで、考えられた解決策は以下のとおりである。
1) 「親和会」メンバー全員参加で獅子舞練習に参加する。
→獅子舞が地域のつながりを維持するうえでいかに重要かを周知し、意欲の向上を図る。
「親和会」の全員参加で「青年団」も引き締まる。
2)小学校で舞った後、公民館で全曲メドレーを行う。
→「親和会」メンバーで行い、獅子舞のフィナーレを飾る。
これまで、小学校が最後で、公民館は片づけに帰るだけだったのをイベント化し、村の人たちが集まって盛り上がれるようにする。
この決定は、元日の酒宴で行われ、その場でぼくの携帯からUSTREAM配信した。
「平成23年度 万尾獅子舞についての重大発表!」
http://www.ustream.tv/recorded/11755225

祭りは、村の人々のつながりを確かめ、深めていくことに貢献してきた。
ぼくはこの村のこの祭りが大好きだ。
様々な理由で地元に帰ってくる若者が減っている中、どう盛り上げ、どう維持していくかが今後も重要な問題になるだろう。
若者を「祭りだけでもちゃんと帰って参加しよう」という気持ちにできるかどうか。
これからもできる限り、知恵と力を振り絞っていきたいと思う。
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橋本@埼玉(dhfutures)

改めまして,今年もよろしくお願いします。
獅子舞「熟議」ですね!
私も,地元のお宮で獅子舞を手伝っていました。
今は,遠く離れていますが「何かあったとき」は,手伝いに行くつもりです。
by 橋本@埼玉(dhfutures) (2011-01-04 10:09) 

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